二番目でいいなんて、本当は嘘。
そんな祖父を、なかば無理やり町医者のもとに連れて行くと、祖父の幼馴染だという老医師はこう告げた。

「おまえさんのことだから、あっちこっち痛くなってもずっと我慢していたんだろう。このちっさな診療所じゃ、細かい検査は無理だ。紹介状を書いてやるから、もう少し大きな病院に行け」

軽い口調だったけれど、無理やり作られた笑顔で、祖父の症状があまりよくないのだと私は悟った。
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