元カレと再会した場合

要は、人混みから守るように私を壁ドンみたいな状態にしたのだった。




それに気づいた時、顔が熱くなるのがわかった。



「ちっ、近いよ!?」




そう言った私はあたふたと慌てた。




こんな近い距離に男子がいるっていうのが慣れてない私は、赤くなるに決まってるんですよ!!



だからお願いだから…離れてっ!




「…お前が危なっかしいからだろ」






…ん?





危なっかしい、…だと?




首をかしげる私を見て、小さく舌打ちをした朔。




こんな近距離で舌打ちしないでいただきたい…。




「お前がフラフラしてるからっ…」




その言葉の続きは言わない朔に、ようやく気づけた。

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