元カレと再会した場合
ないないと腕を振って笑っていたら、なぜかため息をつかれた。
また、ため息?
さっきの店での会話を思い出す。
「なんだよー」
いくら私でもため息ばっかりつかれちゃあ、不機嫌になっちゃうよ?
失礼しちゃうわ本当。
「…鈍感」
ボソッと朔が言った声が聞こえた。
鈍感?
私が?
「鈍感じゃないし!」
不貞腐れたまま、反論する私を無視する朔。
「……」
「まぁ、ここは私が大人の対応をとろうじゃないか!」
そう言って私が大人の対応をして、かっこよくさらっと水に流した時…聞き覚えのある声が聞こえてきた。