元カレと再会した場合
「で、赤髪ヤンキーくん。あなたは誰?」
「は?こっちが先にお前誰って聞いてんだろーが」
名前を知りたくて言ったのに、なぜかキレられた。
「仕方ないなー。ここは大人な私が先に自己紹介してあげるよ〜」
「なんで自己紹介…」
呆れたように言うヤンキーくんをスルーして言った。
「B塔の1年!真白 結愛(ましろ ゆあ)よろしくね!」
ニコッと笑って完璧な挨拶をかましてやったぜ!
「……………三浦 朔(みうら さく)1年」
言わなさそうだったからずっと笑顔のまま待ってみたら観念したのか、やっと自分の名前を言ってくれた。
「おー、同い年か!あ、ねーねー!朔って呼んでもいい?仲良くしよーよ同い年同士!!私のことは結愛って呼んでくれてもいいから!!ねっ?」
そう言ったら、また眉間にしわを寄せて無言を貫いている朔。
「あ、無言ってことは肯定ってことね。じゃー、これからよろしく!朔!!」
「は?俺は別によろしくする気は…」
「いーじゃんいーじゃん!ここで会ったのも何かの縁じゃん〜」
いーじゃんいーじゃんを繰り返す私に観念したのか、「はぁ…もう勝手にしろ」と言ってくれた。
これはもう私の粘り勝ちだ!