元カレと再会した場合
驚いたような顔で私をじっと見つめてくる莉斗に、…逃げたくなった…のに、なかなか足が動かなかった。
「…誰?」
不機嫌な声で問いかける、莉斗の下にいる女の人の声ではっとする。
さっきまで甘い声だったのに…ってなに私は思い出してるんだ!!
「しっ、失礼しました!どうぞ!続けてください!!」
そう言って走り出した私。
背を向けて走り出した私に莉斗が「結愛!」と、名前を呼んだ気がしたが気にせず走り続けた。
さっきの光景を忘れるために、必死に全力で走った。