元カレと再会した場合
「なわけないでしょ!いつでも、どこでも盛ってる変態男に嫉妬なんてしないよ?」
嫌味ったらしくあははっと笑いながら言った私に、同じように嫌味ったらしくあははっと笑いながら莉斗が、
「男なんてみんな変態だよ?」
と、開き直って言った。
呆れて言葉が出なくなった私は、大学に来て早々疲れた(カツラ教授との鬼ごっこや、莉斗と喋る時間が)ので、もう特にここには用がないので、ここから出ることにした。
「はいはい、じゃあまた出会うことなんてないでしょうけど、じゃあねー」
と私なりに去り際、かっこよく言ったつもりだったのに…、
ドアを開けようとしても……開かない。
なっ、なんで!?
_ガタッ、ガタガタッ!
ガタガタ鳴るだけで全然開かないドア。
「ここのドア建て付けが悪いんだよ。さっき俺がお前を引っ張って、ドアを勢いよく閉めたから壊れたのかもな」
呑気に言った莉斗の言葉に固まる。