元カレと再会した場合


「俺はなんもやってねーよ」




白々しく私に言う颯を訝しげに見る。


「へぇー、本当。……意識がない血だらけになってる他校の男子を殴ったり、教頭先生のカツラをとったり、ほとんどの窓やドアを壊したり…して、なにがなんもやってねーよだ!!やってしかないよね!?」





私は怖いよ!



弁償という言葉が!!


ほとんどの窓やドアを壊したって聞いた時が1番焦ったからね!?



お母さんが聞いたらどんなことになるか…、!!





こ、怖すぎる……いろんな意味で。



「なんだよ聞いてんじゃねーか。てか喧嘩は俺が被害者だ!あっちから先に殴りかかってきたんだぞ?そりゃボコボコにしなきゃダメだろ。正当防衛だ」





澄ました顔で言ってくるから余計に腹立つけど、正当防衛では絶対ないわ!



「意識がない血だらけになるまでやるかね!?やるなら意識が飛ばないくらいのギリギリで殴りなさい」


「え!?殴っていいの!?」


私が言った後にヤンキーらしからぬ声が私の後ろで固まってるヤンキー軍団たちの中から聞こえた。

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