かくれんぼ、かくれっこ。
彼はいつも私の隣に隠れる。

「ヒナと一緒だと本当に見つからねぇな!」

「当たり前でしょ?でも、静かにしてないと見つかるよ、カンちゃん」

幼馴染みの彼、カンちゃんはかくれんぼが苦手というか下手だ。

毎回1番最初に見つかる。

「あ!堪太君みっけ!」

「マジかっ!!」

1人が見つかると次々と見つかっていく。

そして、1番最後は私。

「じゃあ、次は堪太君が鬼ね」

女の子は皆に紛れて隠れる。

私もまた別な場所に隠れた。

だけど、どうしてだろう。

彼はいつも1番最初に

「お!ヒナみっけ!」

私を見つける。
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