かくれんぼ、かくれっこ。
「よろしくな、花守」

「こちらこそよろしく、山口君」

幸いにも彼は私に気づいていないようだ。

授業も難無く過ごし、お昼休みは隠れるように屋上に行った。

「なあ、花守の隣は?」

「ああ、守形さんのこと?」

「守形?」

アキラと話していると、マナミが入って来る。

「覚えてないの?ヒナのこと」

「ヒナ…」

名前を呟いても何も思い出せない。
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