2570 ー男子高校生とOLー





いやいやいやいや表情がふざけてる感じではないんですけど_________


何その真剣な顔


背中を見つめる伏せた瞳は、まつ毛が影を作っている




まだイタズラっぽい顔の方がよっぽど反応できるんですけど、ねぇ________



あーーーーーー困るなぁ......




そんなことを考えていると、長くて細い指が背中にそっと触れた



カチャ......




「......!?」


ゾワっと身の毛がよだつ

ブラホックの外れる感触だ



「五月くん!」



慌ててより一層強く胸元を押さえる頃には、彼はブラジャーが外れてまっさらになった背中の傷跡を、指でそっとなぞっていた



くすぐったい

それに、綺麗なものではないのに



「もー勘弁してよー」


「この傷、」


「あー気持ち悪いよね、火傷の後」


「いつ......?」


「小さい頃。お母さんが料理してるところに突撃して、熱湯がかかった?みたい。不慮の事故ってやつ」
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