2570 ー男子高校生とOLー
「行くな」
止められて、心臓が縮みそうなほどドキリとした
「そ、そうだよね。休んでるもんね」
でしゃばりすぎた......
消えたい......
それで手首を離してくれればよかったのに、彼は自分の気持ちをストレートに明かした
「安井はこんなこと言われたらすげーウゼェと思うけど。正直言って、俺は本気だからお前が邪魔」
「火野くん......」
「文化祭の日も、今日も、お前がいて。俺じゃなくて、お前の姉だから早苗さんが来たって思ってる奴もいて。その誤解が解けたところで、早苗さんとの関係は変わらないけど、でも邪魔」
「ご、ごめん......」
きつい言葉だった
自分が1番、自分を邪魔者だと感じていたから
彼は首を振った
「ごめん。お前は謝んな」
「え」
「邪魔だと言う割に、2人きりになれるように上手くもっていけなかったし。
文化祭は、俺はそもそも誘ってない。むしろお前がいなければ来たって気づいてない」