2570 ー男子高校生とOLー




シャワーを済ませてリビングに戻ると、五月は既に弁当を食べ終わったのだろう、ソファに座ってテレビを見ていた



「食べ終わった?」

「......はい。おいしかったです」

「よかった」




濡れた髪をタオルで拭きつつそんな会話をしながらキッチンへ向かうと、そこには綺麗に洗ってある弁当箱がちょこんと置かれている



「わ!洗って拭いてくれたの!?」

「すいません、勝手にキッチン借りました」

「いやそれは全然いいんだけど。よかったのに。でもありがと、洗ってくれて」

「いえ......」





パタパタとスリッパの音を鳴らして五月の元に向かうと、彼は私を見上げて尋ねる



「料理、相当上手いですよね」


「えっ?いやいや、料理の腕が測れるようなもの作ってないよ。全部チャチャっと作れるやつだけど、でもそれほど美味しいと思ってくれたなら作りがいがありますなぁ」


はっはっはー

まるでゲームに出てきそうな料理長の如く笑い声を上げながら彼の横に座る




「なんか面白いテレビやってる?」

リモコンを片手に尋ねると、彼は「特には......」と回答したまま口を閉じた

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