2570 ー男子高校生とOLー
「......せめてなんかで割ってください」
「ソーダが......冷蔵庫に」
「......勝手に開けますよ」
私は五月が作ってくれたハイボールをグビグビと飲んで「ぷはーー」と満足げに笑顔を見せる
不安そうに見てくる五月の目を右手で隠した
「ダメな大人を見るような目で見ないで」
「見てません」
「五月もいつか分かるよ。お酒が飲めるようになったら飲もうね」
「......はい」
私は彼が素直に頷いたことに満足すると、目を隠していた手をどけてニッと笑った
「私の高校生時代に、五月くんがいれば楽しかったな」
私は一度
彼を呼び捨てにしてしまったことには気が付かなかった