2570 ー男子高校生とOLー
私は即座にカバンに入っていた財布を取り出し、千円を抜いて彼に差し出した
「これで買って」
案の定、五月は手のひらを向けて受け取りを拒む
「いいですって」
「ううん、本当は足りないくらいよ。味噌汁代とでも思って受け取って」
彼は気乗りしなさそうに千円を掴み「すいません」と謝る
そして受け取った千円を折り畳むと、ジャージの右ポケットに入れた
「すいませんは私のセリフなのに」
謝らなければならないのは私の方だ
合コンからはじまって、昨日は彼に沢山の失態を晒してしまった
「ありがとう、男から守ってくれたことも。ちょっと怖かったから助かった」
「はい。良かったです」
頷いた五月はお椀を片手に立ち上がり、キッチンへと向かう
「私が洗うから置いといて。急がないと遅れちゃう」
五月は一瞬ためらいを見せたが素直に従った
「お願いします。じゃあ俺は部屋に戻るんで」
「うん、ありがとう。気をつけて行ってね」
彼は頷いてから玄関へと向かい、壁に手をついてスニーカーを履く
そしてドアを閉める直前
「夜また来ます」
そう言い残して部屋を出て行った
「これで買って」
案の定、五月は手のひらを向けて受け取りを拒む
「いいですって」
「ううん、本当は足りないくらいよ。味噌汁代とでも思って受け取って」
彼は気乗りしなさそうに千円を掴み「すいません」と謝る
そして受け取った千円を折り畳むと、ジャージの右ポケットに入れた
「すいませんは私のセリフなのに」
謝らなければならないのは私の方だ
合コンからはじまって、昨日は彼に沢山の失態を晒してしまった
「ありがとう、男から守ってくれたことも。ちょっと怖かったから助かった」
「はい。良かったです」
頷いた五月はお椀を片手に立ち上がり、キッチンへと向かう
「私が洗うから置いといて。急がないと遅れちゃう」
五月は一瞬ためらいを見せたが素直に従った
「お願いします。じゃあ俺は部屋に戻るんで」
「うん、ありがとう。気をつけて行ってね」
彼は頷いてから玄関へと向かい、壁に手をついてスニーカーを履く
そしてドアを閉める直前
「夜また来ます」
そう言い残して部屋を出て行った