【短編】最高の誓いを
マンションにつけば、今日は上がって行かないと言う陸の手を無理矢理引っ張ってって、部屋まで連行した。
「はぁ…菜々、強引すぎ」
「だってー、もっと陸といたかったんだもん?」
ソファーに座ってる陸の隣に座ってそう言えば、顔を真っ赤にしながら俯く陸の姿があった。
「ばかっ、そういうこと言うなってば…」
「あ、照れてる?陸が照れてるー♪」
貴重な陸を見れたことが嬉しくてチュッて頬にキスしたら、驚いたような表情をしてこっちを見た陸。
「菜々っ…の小悪魔」
そう呟いた陸は私を優しく抱き締めて、唇を重ねてくる。
…陸のキスは大好き。
ふんわりしてて、でもすっごく甘い気持ちになっちゃって……
とにかく、何にも考えられなくなっちゃうの。
「んっ…ッ、り…く?」
そっと唇を離して陸を見上げると、待てと言われた子犬のような目をして私を見つめてくる。
「っ…なに?」
「…今日はもう帰って、って言ったら…怒る?」
クスクス笑いながらそう問いかけた私を見つめる陸は、私よりも勝ち誇ったような笑みを浮かべてこう言ったの。
「泣いちゃう。」
って。