思い出は振り返る物ではない。
夏美と出会って数ヶ月後、パンダというあだ名だった親友に出会った。 
彼女は私の味方だ。
何を言われても、私の事を、ひとつも悪く言わなかった。
私が落ち込んでると励ましてくれた彼女は私の恩人だ。
年下だったけど、心強かった。
私が何か悪く言われると「嫉妬してるだけだよ」、「私の大切な夢月をいじめてるのだれ?!」と怒ったり言ってくれた。
当時私にはピクト彼氏がいた。(現実では付き合ってなく、ゲーム彼氏みたいな存在)
ノロケてもちゃんと聞いてくれた。
お互い相談したりしながら楽しく過ごしてた私とパンダ。 
しかしやはり別れの時がやって来る。
パンダがピクトを辞めることになったのだ。
正直私はまた会える。きっと覚えてくれてる。そう思ってた。
けど、気がつけば別れの日から7ヶ月。
今頃私の存在何て忘れ、穏やかに楽しく過ごしているだろう。
それでも私は彼女と過ごした日々はとても楽しかったし出会って良かったと思う。
彼女は私に失った事を思い出させてくれた。
それは、友を信じること、人を信じること。
私はその日まで人を素直に信じることが出来なかった。
怖かった。人を信じて、裏切られることが怖かった。
もしかしたらまた、早苗ちゃんの時みたいに裏切られるかもしれない。
もしかしたらまた、太鳳や愛結乃みたいにあっさり裏切られるかもしれない。
逆に言えば、また友達を傷つけてしまうかもしれない。
そういうのを、トラウマと言うのだろう。
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