花言葉
毎日学校に行けば、どこかで必ず透羽くんに遭遇してしまう。それはとても辛かったけれど、家族に心配を掛けたくなくて学校に通い続けた。

初め、何度か透羽くんが話しかけようとしてきていたのには気付いていた。でも何と言われるのか怖くて避けていた。そのうち透羽くんが話したそうにこちらを見ることも無くなった。


半年が過ぎ、3年生になっても私の心は晴れなかった。2年生の冬に1度、食欲もなくなり、笑うことも無くなった私を見て明璃が号泣したことがあった。その日から明璃に心配を掛けたくなくて、できるだけ明るく振舞った。明るい振る舞いを心がけていたこともあって、笑うことも増えてきたけれど、心はいつも泣いていた。
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