Deal×Love After
「人の車に飛び出すな!死ぬなら他人に迷惑掛けるな!」


目の前の車から聞こえてきた怒声に、生きていると気付いた。

私は謝ろうとしたが声が出てくれない。

立とうとしたが、立ち上がれない。

恐怖で身体が震えすぎて。

身体は冷や汗しか噴き出ていない。

私は四つん這いになってなんとか飛び出した道路から歩道へと戻った。

周りの人達は私を変な目で見ている。

私が自殺志願者だと思ったのだろう。


でも私は、死のうと思って飛び出したんじゃない。


ここは片側二車線の大きな道路。

交通量も多いし、交差点にも人が多い。


でもあの両手、確実に私を狙ってた。
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