Deal×Love After
「これで我慢する」

海さんは私に柔らかく微笑むと、食器を持って私の部屋から出ていった。


海さんの全てが甘すぎる。

砂糖よりも甘すぎる。



海さんに暫く翻弄されていたが、風邪のせいとお腹も満たされて薬を飲んだこともあり、眠気が襲ってきた。

うとうとうと……



「椿、大丈夫?」

ベッドで微睡みに落ちそうになる寸前、いつの間にか隣に来ていた海さんに呼び戻された。
食器を洗いに行った海さんが戻ってきた。


「大丈夫ですっ」

海さんが気にしないように返すと、

「寝て良いからね」

私の髪を撫でながら海さんは優しい顔で返した。
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