夏が残したテラス……
店の中に入り、シャワーを浴びた俺は、暖かいコーヒーカップを手に、二階へと上がった。

 奏海もシャワーを済ませた頃だろう…… 

 俺が、二階に上がる事はめったにないが、今は、奏海の事が気になるし、きちんと話がしたい。


 リビングのソファーの前で、肘を見ている奏海がいた。肘から血が出ている。

 俺はテーブルにコーヒーカップを置くと、救急箱を取にダイブショッへと戻った。


 救急箱を手にし、大きなため息が漏れる。かすり傷程度で良かった。
 もし、俺が着くのがもう少し遅かったらと思うと背筋がゾッとした。
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