Sign of Love
「わたしはもともと運営部にいたから、現場が忙しいのはよく分かるんだよね。でも、契約書類は普通、送る前にもう一度目を通すんだけどなあ」
栞那の気持ちに同調し、はじかれた書類の山から一枚取る。運営部宛てに返送する書類に関してのメールを先に送るルールだ。その後は送付状と宅急便伝票を作って封入。
ちょっとした作業のように見えても、積み重なるとかなりの時間が必要になる。集荷時間がリミットになるから、手を休めている時間もない。
「ちょっとさ、千葉二の仕事がカスすぎない? 華美(ハナミ)、こうなったら怒りの電話入れて」
「やだよ。電話したらこっちも文句言われるもん。わたしは栞那みたいにガツっと言い返せないから」
「あーあ。まじで、毎週金曜の昼だけで良いからバイト十人くらい雇って欲しいわ」
「ほんとだよね。でもさ、入った人が使えなかったら――」
言いかけて、言葉を思わず飲み込んだ。
栞那の気持ちに同調し、はじかれた書類の山から一枚取る。運営部宛てに返送する書類に関してのメールを先に送るルールだ。その後は送付状と宅急便伝票を作って封入。
ちょっとした作業のように見えても、積み重なるとかなりの時間が必要になる。集荷時間がリミットになるから、手を休めている時間もない。
「ちょっとさ、千葉二の仕事がカスすぎない? 華美(ハナミ)、こうなったら怒りの電話入れて」
「やだよ。電話したらこっちも文句言われるもん。わたしは栞那みたいにガツっと言い返せないから」
「あーあ。まじで、毎週金曜の昼だけで良いからバイト十人くらい雇って欲しいわ」
「ほんとだよね。でもさ、入った人が使えなかったら――」
言いかけて、言葉を思わず飲み込んだ。