愛と約束
愛しているんだ
―ピンポーン。
お兄ちゃんに注意されて、仕方がないから……私は荷物の整理していた。
お兄ちゃんとの暮らしに、戻ろうと思った。
棚の上に置いてある、弦刃が一緒に撮ってくれた写真。
別れてから悲しくて、ずっと倒してたけど……。
私はそれを上げて、泣きそうになった。
―ピンポーン。
そして、さっきからなり続けるインターフォン。
心配症だから、昔から、インターフォンに出ていい時間を定められていて、今はその時間を過ぎている。
でも、大の大人が居留守だなんて……私は玄関に向かう。
―ピンポーン。
お兄ちゃんの心配はありがたいけど、流石に……ね。
「はい」
インターフォンに出て、玄関の鍵を開ける。
「っ」
そして、驚きのあまりに言葉を失った。
そこに居たのは、弦刃だったから。
「……遅くに悪い」
走ってきたのか、息を乱して。
肩で呼吸する弦刃は、軽く、手を上げる。
「ど、どうしたの?」
声が、震えてしまう。
忘れられていない思いが、溢れ出す。
「話、したくて」
「……話?」
今更、何を話すの?
別れたから、良いじゃんか……。