彼女に落ちるまで~甘い運命 修一side
酒の力を借りて、彼女とプライベートな話をすべく、色々と話題を振る。
好きな食べ物や映画、好きなこと。もの。
いつもはあまり自分の話をしない彼女が、簡単に情報をくれる。
それがまた、楽しかったり興味深かったり。
自分の琴線に、ひたすら触れてくる。
話をしていくうちに、自分の中のパズルが、ピタリピタリと填まっていく感覚。
空白だったところまで、埋まっていく始末。
──ああ、これはもうダメだ。
この人以外に、ありえない。
そんな事を思い始めていた頃、どうやら完全に酔っ払ったらしい彼女が聞いてきた。
「三上さんってぇ、下の名前は何でしたっけ~?」
「ひどいな、覚えてないの?
修一っていうんだよ?
──ね、忘れてたペナルティだよ。
名前で呼んでみて?」
彼女に名前で呼ばれたい。
強い、強い欲求。
でも、いや~無理です~と言いながら、ひたすら照れる彼女は、なんだかとても可愛らしくて。
ついからかいたくなって、ニヤリと笑って口を開いた。
「じゃ、ペナルティはキスに変更しようかな?」
「修一さん!」
速攻かよ!!