君への気持ち
体育館は、大勢の人の熱気で少し蒸し暑かった。
「1年生の人は、【1年生】と書かれた、プレートの前の椅子に座って下さい。」
先生らしき人が、マイクで言った。
「優美!一緒に座ろ!」
『うん!』
私達は椅子に座り、雑談していた。
少しすると、舞台に先生らしき人が立ち、話し始めた。
「皆さん、お静かに。
只今から平成○○年、入学式を始めます。
起立!! 礼!! 着席!!」
『早く終わらないかなぁ?』と、私は何度も心の中で思った。
『…ですので、これから充実した中学校生活を送って下さい。』
こうして、校長の長い話は終わった。
「優美~!クラス分けの紙見に行こぉ。」
『あっ!忘れてた!!』
「忘れてたって…。本当に優美は天然だね!アハハッ!」
『うるさい!!もぉ、早く行くよ!』
私は綾の手を持って、走ろうと後ろを向いた。
ボスッ!!
『わっ!!!』
私は男の人にぶつかってしまった。
「あっ!すいません!!」
『あっ。別にいいよ。』
その人は背が高くて、体格もがっしりしてる、優しそうな雰囲気の人だった。
「優美!何してるの??
早く行くよ!」
『あっ!ごめん!!』
私たちは体育館をあとにした。