君への気持ち
その人は背が高くて、黒板が見えにくかった。
もぉ、黒板見えにくいじゃん!!
そんな事を思っていると、教室に女の人が入って来た。
ザワザワしていた教室は、一気に静かになった。
「おはようございます!
今日から1年3組の担任をやる、【斉藤 麻紀】です。
1年間よろしくね!」
そう言うと、また長々と話始めた。
「…では、明日の持ち物を連絡するので、筆記用具とさっき配った生活ノートを出してください。」
私は、シャーペンを出して黒板に書かれた持ち物を書き始めた。
「あのさ!!」
『えっ!?』
顔を上げると、前の男子が私の方を向いていた。
「筆箱忘れたから、シャーペン貸して!!」
その人は両手を顔の前で合わせて、言った。
『あっ!はい。』
私は驚いて、自分が持っていたシャーペンを渡した。
「ありがとう!!」
トクンッ
『あっ。うん。』
何?今の気持ち…。