闇夜に消えて
他人の私にどうしてここまでしてくれるの?
流星への疑問ばかりが増えていく。
1度、聞いてみたことがある。
するとリンを撫でながら
『俺は魔法使いだから』
意味のわからないことを言っていた。
その顔が妙に切なそうで、流星にも何らかの事情があってここにいることを再認識して、怖かった。
何が怖いのかわからないけど。
私はそれからなにも聞けずにいる。
「優月?」
「え、なに?」
「なんかぼーっとしてたから。どしたの?」
「ううん。なんもない」
「……」
私がそういうと流星は何も言わなくなった。