闇夜に消えて

他人の私にどうしてここまでしてくれるの?



流星への疑問ばかりが増えていく。


1度、聞いてみたことがある。


するとリンを撫でながら


『俺は魔法使いだから』


意味のわからないことを言っていた。


その顔が妙に切なそうで、流星にも何らかの事情があってここにいることを再認識して、怖かった。


何が怖いのかわからないけど。


私はそれからなにも聞けずにいる。



「優月?」


「え、なに?」


「なんかぼーっとしてたから。どしたの?」


「ううん。なんもない」


「……」


私がそういうと流星は何も言わなくなった。
< 12 / 52 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop