闇夜に消えて

その日の夜、眠れなくてずっと起きていたけど、流星が帰ってくることはなかった。


朝方になって、曇り空の下ベランダで眠った。


起きても流星はいない。


「私が起きるといつもカレーパン食べてたのにな……。
何してるんだろ」


お父さんにおこられてるかな?


いや、あの様子じゃ怒られるだけじゃすまなさそう。


暴力振られてるかも。


流星が心配だった。


「はやく戻ってきてよ…」

がちゃ


ドアノブが回る音がした。


「流星!?」


ドアの方を見ると


「田辺じゃなくてごめんな」


にやにやしながら現れたのは、花火大会の日に出会ったあいつらだった。
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