闇夜に消えて

今、流星を守れるのは私しかいないから。


「ごめん優月…」


流星は私の腕の中で再び泣き始めた。


男の子がこんなに泣いているのを見たのは初めてだった。


聞きたいことはたくさんある。


お父さんはどうしたの?


2週間も何してたの?


どうして泣いてるの?


でも、そんなことよりも、流星のことが何よりも心配だった。


しばらくすると落ち着いてきた様子の流星。


「優月」


「……なあに?」


涙をふいて


「聞いてくれる?」


リンを撫でながら言った。
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