闇夜に消えて

「なにそれ」


「星月夜ってゆーのはね、闇夜に輝く星が、月のように見えるってことだよ」


「うん」


「星と月は似てるでしょ?

私たちもそれと一緒。

同じくらい辛くて、同じくらい幸せなんだよ」


「そっか」


いま、適当に返事したよね?


「絶対わかってないでしょ」


「ははっ、ばれた?」


流星が見せた久しぶりの笑顔。


嬉しかった。


眩しかった。


私は立ち上がってベランダに出た。


星が明るく光ってる。
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