闇夜に消えて

「ここにいればいいのに」


「でも、あなたはどうするの?」


「俺もいるよ」


じゃあ、これから2人で暮らすってこと?


俗に言うルームシェア?


同居?


でもそれって仲のいい人達がすることでしょ?


私たちは今出会ったばかりなのに、お互いのこと何も知らないのに…。


「私、ここにいていいの?」


そう言うと彼は、満面の笑みでうなずいた。


私もつられて微笑む。


「俺は田辺流星(たなべ りゅうせい)。
16歳。よろしくな」


「よろしく。私は白河……」


「ミュー」


「え?」


私の自己紹介をさえぎった誰かさん。
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