ディナーセットのサラダみたいな
新プロジェクト始動
カチ、カチ、カチ。
秒針を数えて、一秒、二秒、三秒…

ゴーーーン。

近所の高校のチャイムが遠く聞こえる。

「___それでは、新プロジェクト推進議会を終了します」

ガタリ、椅子を引く音からも皆の疲れが窺える。
いつもは厳しい支部長さんも、ばらばら立ち上がる社員達にお咎めなし。

…まあそりゃ司会進行が一番疲れるだろうし、そんなヨユーないんだろうな…

しかし私はこの仕事史上かつてない程ハイテンション。

だって今日の私は最ッッッ高にツイてるんだから!

まさか…、

「地元の計画に、当たるなんてなぁ…!」

ああそうだ、日頃の行いが吉と出たに違いない!
いつも頑張っといてよかったぁ~~~!
今ならオサレなディナーでも快く奢れるね!

…まあ相手もいなければレストランも知んないけど。
生憎流行に疎い人種なものでして…。

…人種じゃなくて私の勉強不足?だから彼氏いないんだって?

さ、最近までガチで仕事一本だったんですよ!
仕方な…くはないけど!気付いたら!三十台間近!!!

…テンション下がりそーだから考えるのやめやめ…

そう!今回の本題は“地方開発計画”…
私が入社直後に配属されたニュープロジェクト!
見通しが立たな過ぎて中々花は咲かないけども、
少しづつ結果が目に見える形になってきた近頃。

遂に、遂にやってきた…

そう、なんと我が地元に白羽の矢が立ったのである!





正直ド田舎な我が町に。
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