男には負けません。

かおるが扉を勢いよく開ければ
教室の中にいた5人はこっちを既に見ていた

気配でバレてたか…さすがだな…



「うわぁ！鈴蘭だ！！
俺はじめて会うんだけど！！」



毎回思うがかおるの行動力はすごい



「「本当にきた」」



緑と青のツインテールをした似た顔の2人が
コテンッと首を傾ける

本当にきた…？ってことは俺らが来ること
知ってたのか？



「やっぱりね〜予想どうり〜」



と飴を舐めながらパソコンをいじっている
黒髪の女



「こら、失礼な態度とるな」



と勉強していたのかシャーペンを持ちながら
茶髪の女が注意をした、そして



「りん」



とその女が呼ぶとソファに寝っ転がって
フードを被りながら寝ていた女が
起きて座り直し、俺らに視線を向けた


白く長い髪に比例して白いきれいな肌
顔立ちはこの高校のトップに立てる程の
綺麗さだった




「「「「「…ッ！」」」」」




鬼桜の幹部全員が息を飲んだ瞬間だった




「りんさ〜ん！しのぶさ〜ん！！」



とゆうなが教室に足を踏み入れると



「ﾋｯ」



ありえないスピードで
ツインテールの双子がゆうなの首に向けて
手刀を出してきた

それに反応したかおるとしんやが
咄嗟にゆうなを背中に隠し
双子から距離を置く

場が冷え、4人の睨み合いが始まる

それを引き裂いたのは



「めい、まい」



初めて言葉を発した白色の女だった
名前を呼ばれた双子は手を繋ぎ
その女の横についた



「かおる、しんや下がれ」



指示を出すと大人しく下がる2人




「悪かった…」




そう頭を下げたのは白色の女
御堂りんだった



「りん！」

「どうして頭下げるの！」

「こいつらが勝手に…「謝れ」」



謝れと言われた双子は
納得いかないという顔をしながら
「「ごめんなさい」」と謝ってきた




「いや、俺らも悪い
勝手にお前らの土地に入ってしまって」




と俺らも悪いということを伝えれば
ほらね、と言わんばかりのドヤ顔の双子



「こら、めいまい。
りんに恥かかせたいの？」



と茶髪の女 霧崎しのぶにいわれ
双子の東雲めい、東雲まいは大人しくなる