守りたい ただあなただけを
――――――
「不思議だな。」
「何がですか?」
「狭くて険しいが、
歩く道が微かに出来てる。
誰が作ったんだろう?」
「・・・・。」
「こんな山に登ろうなんて命知らずな奴がいるとは思えないし。」
「山の神・・。」
「うん?」
「海にも山にも、その場所にはそれぞれの神が宿るとお母様から聞いたことがあります。」
「・・・・・。」
「きっと山の神が私達人間の為に作ってくださったんですよ。」
「イズミお前・・意外とロマンチなんだな。」
「・・ロマンチとはなんですか・・?」
「絵本に出てくるような物語を現実だと思うような子。」
「リューマは違うのですか?」
「そうだなぁ・・・・・。」