守りたい ただあなただけを


「さてと・・エイダの目算は?」


石をカチカチと擦り合わせ、
火を起こそうとするエイダを見る。


「4日でアルト側の雪原地帯まで出て、
2日で降りる。」


「1週間か。」


家から持ってきた非常食。
テナーで買ったゆで卵と饅頭。

・・÷3 ×6日 +α。


「夜飯はやめておこう。
イズミ大丈夫か?」


「はい。」


やがてエイダが手際よく組み合わせた小枝の中心に小さな火が起こる。


「イズミ様、どうぞお近くへ。」




「あの・・・。」


体を冷やさないようエイダと寄り添ったイズミが俺を見る。


「どうした?」


「リューマも・・。」


「俺はここでいいよ。」


「3人で寄り添えば・・
その分温かくなります。」


「・・・・・・・・。」


「・・・・。」


「・・・分かった分かった。」


嬉しそうに笑うイズミの右隣に座ると、
その右腕と俺の左腕が絡まった。

















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