守りたい ただあなただけを
イズミが先頭を歩くキッカワの隣に並ぶ。
「キッカワさん、私達は決してあなたの事を口外しません。
だから安心してくださいね。」
「・・・・・・・。」
<街も仲間も、みんな無事だといいね。>
「はい、ありがとうございます。」
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
笑って問いかけるイズミに対して相変わらずスケッチブックで返事するキッカワ。
二人の後ろ姿を見ながら、
隣のエイダを見た。
「どう思う?」
「何がだ?」
「彼。」
「キッカワ君?
あのような人見知りというか恥ずかしがり屋というか・・。
目も合わしてくれずオドオドされると、
こっちが気を遣ってしまうが・・
私達の素性を知ったにも構わず協力を買って出てくれたのだから、感謝しかない。」
「・・・・・・。」
俺の質問の意図が伝わらなかったので会話を切り上げた。