守りたい ただあなただけを


「キッカワさんが困ってるじゃないですか・・。」

「そうだリューマ。
命の恩人に向かって何を不躾な・・。」



「二人とも疑問に思わなかったか?

なんであんな人里離れた雪小屋の中で暮らしてるのか。

なんで頑なに喋ろうとしないのか。」



<僕の事なんて別に良いじゃないか。>



「疑問に思った事はもう1つある。

俺は2階のベッドで休ませてもらい、
エイダは1階のベッドで治療を受けていた。

君は約4年、あそこでずっと1人で暮らしていると言ったよな?

じゃあなんでベッドが2つあるんだ?

・・・ベッドだけじゃ無い。
イスだって同じ部屋に2つも・・・。

あの小屋を見る限り、
全てが“2人”分あるように思えた。」


< 304 / 431 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop