守りたい ただあなただけを
今度もキッカワは目を逸らさず俺の目を見てくれた。
いきなり言われて混乱しながらも、
今がどういう状況かを必死に理解しようとしている様子が覗えた。
「キッカワ、俺はイヌ・ネコ虐殺令に関わった者達を絶対に許さない。
そして・・必ず王の首を取る。
だからリリカがどうなろうが知ったこっちゃない。」
「・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
「・・・・た・・・・たす・・たすっけ・・・・・・・・・・助けたい・・。」
「・・・・・じゃあ行こう・・。」
スケッチブックに書く事も忘れ、
初めて俺達に声を聞かせてくれた4人目の仲間と共に、アルトの街へ降り立った。
第20章 完