守りたい ただあなただけを
「奴らがソプラノに着くのは間違いないな。」
「・・そのような諦めの言葉は珍しいですね。
“アルトで仕留めろ”
とは仰らないんですか?」
「もうローゼ華撃団の手の届くところにいる。アルト自衛部隊だけでは無理だ。」
・・・?
・・ローゼ華撃団?
「リバル様、何ですかそれは・・?」
「・・・お前は知らないだろう。
ソプラノの女共で結成された武装集団。
父上や兄上、王家へも秘匿にして代々のソプラノの長達が作った部隊だ。」
・・・知らなかった・・。
そんな部隊がこの平和な国に・・・。
・・もしや・・?
「リバル様が廃武具令を遂行した一番の目的は・・・。」
「いくら強かろうが、裸の人間が鉄砲を持った人間に勝てるはずがないだろう?」
「・・・彼女たちの無効化だったんですね・・。」
「だがあの娘がソプラノへ帰れば奴らの士気は上がる。
余はそれを危惧していたのに・・使えない兵を持つと王は疲れるものだなカズマ。」