守りたい ただあなただけを
「キラ。」
リバル様に呼ばれたキラが、
その後方から前に移動して跪く。
「自衛部隊から手練れの者を選抜して、
秘密裏にソプラノへ迎え。」
「御意。」
「・・・・ソプラノを急襲するおつもりですか!?」
「姫が帰って息を吹き返した所に、
この大男が現れたら奴らはどんな絶望感を味わうだろうな?」
「どけ。」
行かせまいとキラの前に立ちはだかるが、私の体は奴にとっては紙のようなものだった。
片手で簡単に突き飛ばされ、脳しんとうを起こした頭には暴君の笑い声だけが響いていた。
第21章 完