守りたい ただあなただけを
――――――
不思議な感覚だった。
“怒り”が全身を支配したことによって、
奴の拳をどれだけ食らおうが痛みを感じなかった。
“怒り”が全身から丸太に伝わり、
奴の刀を受け止めた。
「なんだと・・・!?」
「・・・ぅぅぅぅうううおおおおおあああああああ!!!!!!!!!」
膠着した刀と丸太。
額から右手から、左手から。
血が出て、内出血で腫れ上がっても頭突いて殴った。
「・・・・・・・・・・ゴフッ・・。」
均衡して止まっていた刀が大男の手からすべり落ちる。