守りたい ただあなただけを


「先代国王の・・ラバルとやり取りしていたお手紙を読み返していました。」


「ラバル国王?・・やっぱスゲーんだなお前って。」


「お父様やお母様には内緒にしていました。
知っていたのはエイダだけです。」


「・・記者職の連中が知ったら飛びつきそうなスクープだな。」


「・・雲の上にいるラバルは・・今のこの国を見て何を想ってるんでしょうね・・。

最近ずっとそんな事ばかり考えています。」




「・・・またやり直せばいい。」


「・・・・。」


「先代が喜んでくれるように、
イズミがまたこの街を・・
この国を変えていけばいい。」


「・・・・・・・・・・。」


「明日、全部終わらせてくるからさ。」


「・・・ファーストから全て聞いています・・。」


「短い間だったけど、会えて良かった。」


「・・・・・・。」


「エイダも、ローゼ華撃団のみんなもいる。

あの山にいけばキッカワやリリカだっている。

失ったものは多いけど、
イズミならきっと前向いて歩き出せるよ。」


「・・・・・。」


「じゃ・・・・。」


「どうして・・・・。」


「・・・・。」


「・・・どうして・・そんな顔をするのですか・・?

どうして今生のお別れのような言い方をするんですか・・?」


「・・・・・・・。」


「・・・・・。」


「泣くなよ・・。外にいるサードとフォースに聞かれたら俺ボコボコにされ・・。」


「死ぬつもりなの?」


「・・・・・・・・・・・。」


「・・・・・・・。」




「向こうで親友たちが待ってるんだ。

それに、この国の歴史を作ってきたハグワール王の首を・・生半可な覚悟で取るつもりはない。」


「・・・・・・・。」


「・・大丈夫だよ。もう家族もいないし俺が死んだ所で誰も悲し・・・。」


「私達がいるじゃないですか・・・。」


「・・・・・。」


「“誰も悲しまない”
なんて思ってるなら・・・

それは私やエイダ・・キッカワさんへの侮辱です。」


「・・・・・・。」


「・・死ぬなんて言わないで・・・!」








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