守りたい ただあなただけを
「おかしい・・・。」
突入のタイミングを覗っていたファーストがふとこぼした。
「どうした?」
すぐさまエイダが反応する。
「東門を攻め込むアルト有志隊からの伝令が来ない・・。
・・これでは今どのような状況なのか分からない。」
「彼らの突入時刻からもうかなりの時が経った。もう行こうファースト。」
「・・・・・・。」
<ちょっといいですか?>
「キッカワ君、どうした?」
<ずっと気になってたんだけど、
開戦時刻になってから・・時々、風の音に混じってもの凄い爆発音が聞こえる。>
「爆発音?」
<鉄砲の音とも少し違う。
もしかして他の門の人達は苦戦を強いられているんじゃないのかな?>
さすが自然の中で養われた聴覚。
一番近い、北・南門だってここから随分と離れているのに・・。