守りたい ただあなただけを
“ピクッ”
「「!?」」
わずかにその体が動いた事でまだ息があると悟った。
すぐさまエイダが仰向けにして、
膝の上にゼロの頭を乗せる。
「・・・・・」
「・・・初めから・・
私達を斬るつもりは無かったのか・・?」
エイダの呼びかけに微かに目を開けた。
「・・・・・」
「何故・・・?
何故私を助けた!?」
「・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・。」
最後まで何も言葉を話すこと無く、
再びゼロは目を閉じた。
結局、本気の半分も出していなかったのかもしれない。
仕合いに勝って、勝負に負けたという表現がピッタリだった。