守りたい ただあなただけを


“ピクッ”

「「!?」」


わずかにその体が動いた事でまだ息があると悟った。

すぐさまエイダが仰向けにして、
膝の上にゼロの頭を乗せる。



「・・・・・」


「・・・初めから・・
私達を斬るつもりは無かったのか・・?」


エイダの呼びかけに微かに目を開けた。


「・・・・・」


「何故・・・?
何故私を助けた!?」


「・・・・・」


「・・・・・・・・・・・・・。」


「・・・・・・・・。」



最後まで何も言葉を話すこと無く、
再びゼロは目を閉じた。


結局、本気の半分も出していなかったのかもしれない。


仕合いに勝って、勝負に負けたという表現がピッタリだった。


< 414 / 431 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop