守りたい ただあなただけを
明らかにヴィックスたち家来に動揺が見られた。
ラバル様・・・。
ここは何とか治めてくだ・・・
「リバル、言いたいことは分かるがここは耐えよ。」
黙ってリバル様の話を聞いていたラバル様が冷静にその目を見られる。
「・・・なぜ?」
「“せめて動物たちにはお腹いっぱい食べさせてあげたい”
この国の民達はきっと皆そう思う。
仮に税率を上げたところで、民達は惜しむこと無くペットフードを買うだろう。」
「・・・・。」
「そうなれば民達の生活は更に苦しさを増す。
生活が苦しくなれば人の心に“悪”が芽生え、治安が乱れる。
いいかリバル。
“平和”とは、“人の心”の事だ。
父上の背中を見て育ってきた俺達ならこの意味が良く分かるだろ?
ご先祖様が・・父上が守り続けた平和は俺も守る。」