守りたい ただあなただけを
場が解散して家来達が部屋を出て行く中、
ラバル様が私の顔を見てきた。
「・・・甘やかしすぎですよ。」
嫌味を言いつつも私は笑っていた。
ラバル様も同じく。
やはりこのお方は、
この国の王として、そしてハグワール家の長男として素晴らしい器をお持ちだ。
「今日は久し振りに俺がハチの散歩に連れて行くよ。」
「すぐに支度して参ります。」
「・・・イズミからの返信もそろそろ届いてるんだろう?」
「はい。それを届けに来ましたから。」
「じゃあいつもの丘の上で読もう。」
笑顔のラバル様と共に部屋を出た。
第2章 完