守りたい ただあなただけを
第5章 Coro マコト
第5章 Coro マコト
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「じゃあコロ。
留守番しっかり頼んだよ。」
『ワン!』
「お母さん大丈夫?」
「大丈夫・・ゴホッゴホッ・・行きましょう。」
玄関でちょこんと僕達を見送るコロに手を振って、
母のゆっくりした足取りに合わせて歩き始める。
ラバル国王様の訃報は、
この国を深い哀しみに包んだ。
今夜も教会へと足を運んで、
ラバル国王様に祈りを捧げる。
「リューマ。」
「おう。おばさんこんばんは。」
リューマも途中で合流する。
1週間の間、あらゆる催し、宴、酒場の商いは禁じられ、
夜になれば僕達だけで無く、
全ての人々が教会へと向かっていた。