虹色の言葉

（どうして私が……）
リハビリをすれば良くなると言われたが、私は立ち直れなかった。唯一の言葉を失ったショックが大きかったから。
それからしばらくして退院。
学校生活はすごく不自由になった。
ノートを取る時は出来るだけ図解と単語で取る。怪我が治るまでは体育は安静に。授業中に当てるのは極力無くしてもらう。
そんな生活がこれから先も続くのかと思ったら気持ちは沈んだ。
そのまま私は自暴自棄に陥った。
（もう、本なんか要らない…！）
極力話さない様にする毎日。大好きだった本もろくに読むことが出来ない。本を見る事が億劫だった。
（……本なんて無ければ良いのに）
喪失感と虚無感だけが私の中に残った。泣きはらしてぼんやりとした頭で、そんな事を思ったのを覚えている。