幸せな日々に終わりを告げよう
重大なことだが、もしそれでバレてもそれはそれでいいと一つ行程が飛んだだけでさっさと死ねばいいのだからと考えていた。
『〇〇くん。今から旅行に行かない?』
顔は彼女だが声は似ていない私に話しかけられたあなたは目をぱちくりさせていた。
『…いいよ。どこ行く?』
怪しまれたり、怖がられたり、罵られると思っていた私はそんなあなたの答えに驚いた。
気づかないはずがない。何か企みがあるとか?と一瞬私の方が怪しんだが、目の前のあなたの笑顔を見たら、もうどうでもいいと思った。
それからあなたとの奇妙な旅行が始まった。
あなたとの日々は短かったが私の中では長くて温かい日々だった。
私は何の悔いもないと思えるほどにあなたとの特別な思い出をもらえた。
『ごめんね。
私は愛しの彼女じゃないの。
本当の彼女は今一生懸命あなたを探してるわ。
私はあなたに恋い焦がれて、
彼女とそっくりに整形したの。
ごめんなさい。
あなたとの生活、本当に楽しかった。
最後に最高な思い出をありがとう。』