蒼い月と紅の灯火

「物騒な感じですか」




「そうかもね! 気にしない気にしない。ほら帰りな」




結局、何から何まで朔夜にやらせてしまった。
あの視線は、蒼兎が交渉していた人間達のもの、ということだろうか。




「うん、またね!」




「ちょ、朱里!?」




朱里を引っ張って帰る。




今はとにかく。




「蒼兎……」




ぼろぼろと涙がこぼれる。




「怖かったぁ!」
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