蒼い月と紅の灯火

それから皆で月見をして、蒼兎は朔夜さんに無理矢理一緒に風呂につれていかれたけど。




なんとか仲良くあがってきた。




「大丈夫? 顔赤いよ」




「蒼兎茹で出来上がりでーす!」




「兄さん、沈める……!」




家の中で鬼ごっこが始まる。
蒼兎が心配だけど私もお風呂にはいることにした。




風呂から上がると二人で何か言い争っていた。




「俺泊まる! そして朱里ちゃんと一緒の布団でくっついて寝るんだ!」




「兄さんの事だから泊まるなって言ってもきかないだろうけど! それはいけない!」




「なんもねぇよ! でも一緒に寝たいの!」




「なら僕が一緒に寝るんだ!」




なんて、言い争いをしているんだろうかこの二人は。




「なんだと! 蒼兎のが襲うんじゃないのか!」




「兄さんみたいな変態と一緒にしないでよ! 安らぎが欲しいだけだから!」




「ほー! どうして安らぐのかなー? 蒼兎くーん!?」




バチバチと火花を散らしながら睨みあっている。




朔夜さんはともかく、蒼兎もここまで子供らしかっただろうか。




「じゃあ三人で寝ればいいじゃないですか」




「「え、わかった」」

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